みなとみらいシリーズ定期演奏会第403回

名匠再び！入魂の悲愴交響曲

強烈に濃い衝撃であった2022年10月の定期演奏会から、再び匠であるダニエル・ライスキンに登壇を求めた第403回の定期演奏会。ハンガリーのロマン派伝統を体感できるドホナーニの名作品に始まり、同時代を生きたバルトークの協奏曲第1番の期待に応えるのは、5月のエリザベート王妃国際音楽コンクール入賞のヴァイオリニストMINAMI。東欧からロシアを巡る郷愁のスラヴ音楽の終着は、チャイコフスキーの「悲愴交響曲」。濃色のパレットから悲喜を自在に彩るライスキンの真骨頂の知略は、燃えるほど静かに誠実に語り掛ける。